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役員退職金

役員退職金

平成18年度の法人税関係法令の改正では、役員退職給与の損金算入に係る「損金経理要件」が廃止され、法人税基本通達等の一部改正では、対応する取扱い通達の見直しが行われました。 ここでは、役員退職金課税を考える上で重要な課題となる「役員退職金の損金算入時期」「役員退職金支給額の決め方」について説明します。


◎ 役員の退職金の損金算入時期
 役員退職金の損金算入時期の原則は、「株主総会の決議等によりその額が具体的に確定した日の属する事業年度」であること、また、「法人がその退職給与の額を支払った日の属する事業年度においてその支払った額につき損金経理をした場合」には、特例的に損金算入が認められることとされています。

(注1) 退職金が具体的に確定する事業年度より前の事業年度において、取締役会で内定した金額を損金経理により未払金に計上した場合であっても、未払金に計上した時点での損金の額に算入することはできません。

(注2) 法人が退職年金制度を実施しているときに支給する退職年金の場合は、年金を支給すべき事業年度が損金算入時期となります。  
したがって、退職した時に年金の総額を計算して未払金に計上しても損金の額に算入することができません。


 1.法人の使用人が役員に昇格した場合の退職金


(1) 法人の使用人が役員に昇格した場合において、退職給与規程に基づき、使用人であった期間の退職金として計算される金額を支給したときは、その支給した事業年度の損金の額に算入されます。 ただし、未払金に計上した場合には損金の額に算入されませんので注意してください。

使用人兼務役員が、副社長や専務取締役など使用人兼務役員とされない役員となった場合において、使用人兼務役員であった期間の退職金として支給した金額は、たとえ使用人の職務に対する退職金として計算されているときであっても、その役員に対する退職金以外の給与となります。
 ただし、その支給が次のいずれにも該当するものについては、その支給した金額は使用人としての退職金として取り扱われます。

  • 過去において使用人から使用人兼務役員に昇格した者(使用人であった期間が相当の期間であるものに限ります。)であり、その昇格をした時に使用人であった期間に係る退職金の支給をしていないこと。
  • 支給した金額が使用人としての退職給与規程に基づき、使用人であった期間及び使用人兼務役員であった期間を通算して、その使用人としての職務に対する退職金として計算され、かつ、退職金として相当な金額であると認められること。
(2) 法人が退職給与規程を制定又は改正して、使用人から役員に昇格した人に退職金を支給することとした場合に、その制定又は改正の時に既に使用人から役員に昇格している人の全員に使用人であった期間の退職金をその制定又は改正の時に支給して損金の額に算入したときは、その支給が次のいずれにも該当するものについては、その損金算入が認められます。
  • 過去において、これらの人に使用人であった期間の退職金の支給をしていないこと。   この場合、中小企業退職金共済制度又は確定拠出年金制度への移行等により、退職給与規程を制定又は改正し、使用人に退職金を打切支給した場合でも、その支給に相当の理由があり、かつ、その後は過去の在職年数を加味しないこととしているときは、過去において、退職金を支給していないものとして取扱われます。
  • 支給した退職金の額が、その役員が役員となった直前の給与の額を基として、その後のベースアップの状況等をしんしゃくして計算される退職金の額として相当な金額であること。


2.役員が分掌変更した場合の退職金

例えば、次のように、分掌変更によって役員としての地位や職務の内容が激変して、実質的に退職したと同様の事情にある場合に支給したものは退職金として取り扱うことができます。
  ただし、未払金に計上したものは、原則として退職金に含まれません。
  • 常勤役員が非常勤役員になったこと。
    ただし、常勤していなくても代表権があったり、実質的にその法人の経営上主要な地位にある場合は除かれます。
  • 取締役が監査役になったこと。
    ただし、監査役でありながら実質的にその法人の経営上主要な地位にある場合や、使用人兼務役員として認められない大株主である場合は除かれます。
  • 分掌変更の後の役員の給与がおおむね50%以上減少したこと。
    ただし、分掌変更の後においても、その法人の経営上主要な地位を占めていると認められる場合は除かれます。



◎ 役員退職金支給額の決め方

役員退職金適正額の判定基準には、「平均功績倍率法」と「1年当たり平均額法」があり、前者の平均功績倍率法が主流となっています。

・平均功績倍率法
※功績倍率は、取締役と監査役はそれぞれ区分して計算する。
 例) 最終報酬月100万円、勤続年数20年、平均功績倍率3.0の場合
    100万円×20年×3.0=6000万円

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・1年当たり平均額法
例) 類似法人の1年あたりの平均額が150万円で、判定役員の勤続年数20年の場合
      150万円×20年=3000万円

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